大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和45(行ツ)8 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人宍道進、同丹生藤吉の上告理由第一点その一、その二について。

原審は、被上告人の商標(原判決別紙第二記載のもの)と本件登録商標(同第一

記載のもの)とは、両者の構成に徴し称呼および観念において互に類似するもので

あることは明らかであるとしたうえ、本件登録商標の登録当時において、商品時計

に付された被上告人の商標が広く取引者および需要者間に周知著名であつて、本件

登録商標の指定商品中のライターと被上告人の商標を用いた時計とがしばしば同一

店舗で取り扱われるものであるという程度において関連性を有していたものである

との事実を認定し、以上を前提として、本件登録商標を指定商品中のライターに使

用するときは、本件登録商標の登録当時において、取引者および需要者がこれを被

上告人の製造販売にかかる商品であるかのように誤信し、商品の出所につき混同を

生ずる虞があるものと認められる旨判断しているのであつて、原審の右認定判断は、

正当としてこれを是認することができる(最高裁昭和三八年(オ)第九一四号同四

一年二月二二日第三小法廷判決・民集二〇巻二号二三四頁参照)。所論は、大審院

の判例を引用して原審の右判示を非難するが、右引用の判例も原審の右判示と牴触

するものとは認め難い。また、所論は、原審の被上告人の商標を用いた時計が「世

界の高級時計として、有名であり、」との判示は日本国内において右時計が周知著

名であることの根拠とならないともいうが、原審の右判示が日本国内における事実

の認定であることは、判文上明瞭であるから、右所論は採用することができない。

論旨は、すべて理由がない。

同その三について。

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所論の点に関する原審の認定判断は正当であつて、その過程にも所論の違法はな

い。

論旨は、ひつきよう、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難す

るにすぎず、すべて理由がない。

よつて、行政事件訴訟法七条、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官

全員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 江 里 口 清 雄

裁判官 関 根 小 郷

裁判官 天 野 武 一

裁判官 坂 本 吉 勝

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